マツド・サイエンス研究所

絵を描く携帯電子機器

「ふじ」などのCGを描いてもらっているイラストレーターの小林さんと「理想的な絵を描く携帯電子機器」について、話をする機会があった。

最近、彼はノート型の「MAC」にタブレットを付け、ファミレスで絵を描いているらしい。

なかなか、気に入っているらしいのだが、「もう少し軽かったら」とか「直接、画面にペンで書き込めれば」とかの話になった。

私がザウルスを使って電車の中などで絵を描いていることは、小林さんも以前から知っていて、「ザウルスも、もう少し画面が大きければ良いのに」などと言われた。

確かに、普段、ザウルスを使っている私でさえも、せめて画面が倍から3倍位あれば良いのにと思う。

SL-C760 の画面は、名刺よりも小さい。文庫本とか新書、システム手帳のリフィルくらいの大きさがあれば良いと思うのだが、それはザウルスの画面の3倍から4倍くらいの面積になる。

当然、「タブレットPCなら・・」と言う話も出たのだが、重すぎる。実は、以前、短時間だが試したことがある。

タブレットPCの中でも軽量の機種を試してみた。左手で持って、右手でペンで描く。10分もしないうちに左手がしびれてきた。

そのタブレットPCの重量は、約1キロと言う事で、軽量ノートPCや一眼レフカメラ(レンズ付)程度だ。使う前は、そんなに重いとは思っていなかった。しかし、ノートPCや一眼レフカメラを運ぶ時は肩から下げているし、使う時はノートPCなら膝の上だし、カメラを構えるのは一瞬だけだ。

タブレットPCの場合、肘を曲げた中途半端な状態の左手で長時間持つので、とても重い。

ザウルスは、300グラム弱なので、長時間耐えられる。

300グラムから1キロのどっかにボーダーラインがあるんだろうなあ。

シュグマリオンを長期に使っている水城くんが、話の中に入ってきた。シグマリオンは、大きさ的には良さそうに見えるのだが、絵を描くのには向いていないんだそうだ。

聞けば、「良いペイントソフトがない」とのこと。機能が多いペイントソフトは重すぎて実用的ではなく、逆に軽いソフトは機能不足で使い物にならないらしい。

私が、ザウルスで使っているペイントソフトは、「Petite Peinture」と言うソフトだ。使い始めた当初、私が必要とした機能が不足していた。実は、作者の方に頼み込んで、その機能を追加してもらっている。

無理に頼んだのではなく、公開されているプログラムのソースコードを調べ、プログラムを修正し、実際に確認した上で、「何処何処を直せば何々の機能が追加できる」と情報をメールし、バージョン更新時に私が作った修正箇所を反映してもらっていったのだ。

これなどは、オープンソースの LINUX のコミュニティだからこそ、できる話だ。

やはり、電子機器は、ハードが、いくら良くてもソフトが悪いと駄目らしい。

小林さんも「仮にタブレットPCが軽量でも、MACじゃなきゃ・・」と言っているが、これも使い慣れたペイントソフトが必要だと言う意味だろう。

同じような話なら、私にもある。タブレットPC使うとしても、Winows は使いたくない。Debian Sarge などの Linux を入れたい。ハードウエアの能力が足りないなら、Qtopia (Zaurus にも使われている Linux の PDA 用デスクトップ GUI) でも良いくらいだ。

と、まあ、色々と考えたのが、イラストである。

以前にも、「理想の PDA 」と題し、同じようなイラストを出したが、今回は「お絵描き用」に特化しているところが違う。

重量は、500グラム前後。重量増の原因になりそうなバッテリーの大容量化を避けるため、消費電力の大きな高速 CPU もハードディスクも要らない。ハードディスクがなければ、回転部がなくなり、乱暴な使い方をしても壊れなくなる。(ザウルス使っていて、落としたこと、数限りなし)

もちろん、キーボードも不要。文字入力が必要な時は、手書き認識か、IrDA か USB 接続の外部キーボードを使えばよい。

その代わり、画面だけは大きくしたい。少なくとも、ザウルスの倍は欲しい。

大きさ的には、薄ての文庫本程度。(サイズ的にザウルスの2倍程度になる)

これだけあれば、「インターネットに接続してネットブラウジング」とか「個人情報管理」とか「デジカメで撮った写真のビュアー」とか「電子ペーパー」とか、色々と使えそうに思ってしまう。

が、欲を出すと、余計な機能が増えて、重くなって携帯性が悪くなる。

だから、ここは我慢して、お絵描き専用に、イラストのような携帯電子機器が欲しいと言いたい。

だが、「絵を描く」だけのための「携帯電子機器」なんて、ほとんど需要が無いだろうなあ。

注意

ブログのコンテンツの内、「告知」など時期よって情報価値が無くなるのは除いてある。また、コンテンツに付いたコメントは書き込み者に著作権があるものと判断し、ここに持ってきていないので、コメントを見るときは、元々のブログコンテンツを参照してもらいたい。

その他、ブログ発表後、コメントなどの内容を反映するなど、内容を変更しているものもあるので、注意してほしい。