マツド・サイエンス研究所

pdaXrom

Zaurus に pdaXrom を入れてみた。

元々、Zaurus は、OS に Linux を使って居るが、GUI に Qte/Qtopia と言う PDA 特有のものを使って居る。このため、マシンパワーの割りには素早い表示ができる一方、firefox などの一般的な Linux アプリは使えない。

そこで、カーネル/ GUI ごと、ごっそり OS を交換する試みが幾つか行われて居る。pdaXrom もそうした交換 OS の一つだ。

実は、私は Zaurus を2台持って居る。普段使って居るのは、SL-C760 だが、それ以外に SL-C700 を持って居る。

この SL-C700 は、以前の所有者が使わなくなったと言うことで、貰ったと言うか、無期限で借りた格好になって居り、主に自作アプリのテストベンチ代りになって居る。

今回は、この SL-C700 に pdaXrom をインストールした。

元に戻せないと困るので、まずはフルバックアップした。

次に英語版の pdaXrom をインストールした。

ここまでは、ちょっとしたトラブルは、あったものの、意外とすんなりインストールできた。

また、この状態で pdaXrom を使ってみた感じも、アプリの起動やレスポンスも速く、なかなか良い。

と、良かったのは、ここまでである。

次に日本語化を試みたのだが、これが大変だった。トラブルが続き、何回インストールし直したか判らない。週末の休みを何日も潰してしまった。(秋の長雨が続いて、何処へも行けなかったから、良いけど)

結果論から言うと、SL-C700 のメモり容量が小さいことがトラブルの主な原因だった。SL-C700 のメインメモりは 32M 、Flash メモりは 64M である。これは、SL-C760 の、それぞれ 64M、128M の半分しかない。

Flash メモりは、一般のパソコンの HDD と同じように OS (カーネル) やアプリケーションを入れるところに使う。SL-C700 の場合、これが小さいので、日本語フォントが入り切らず、外部メモりとして SD カードを使った。

また、日本語表示をするときは、フォントをメモリ内に展開する訳だが、これもメインメモリが小さいので無理だ。これまた、 SD カード内に SWAP 領域を作って、 SWAP させる必要があった。

結局、Dillo と言う軽量タイプのブラウザでの日本語表示までは成功した。しかし、レスポンスが遅くて、とても実用にならない。

メモリが一杯一杯で大量 SWAP 状態になって居たと推測される。SD カードはデータ伝送速度が遅いので、SWAP が多発するとレスポンスが劣化する。

確かにブラウザでの日本語表示できたのは嬉しいのだが、Dillo は Zaurus 標準の NetFront に比べて機能アップされて居る訳ではない。

結局、本命の firefox は、さらに大きなメモリが必要な事を考えると、インストールをする気にもならない。

メモリの大きな SL-C760 に pdaXrom を入れたら、少しは実用的になるかもしれない。が、SL-C760 は常にスケジューリングなどに使っており、とても OS 交換を試す気にはなれない。

今回は、SL-C700 のメモり容量が小さいために、特に大変だったが、たとえメモリが2倍の SL-C760 であっても、日本語化の設定は、かなり面倒だったと思う。

まるで、1年以上前の Debian Linux Sarge のような状態だと言えば、判って貰えるだろうか?

この調子だと、何人かの友人に「pdaXrom のインストールに成功したよ」と自慢したら、SL-C700 は元の状態に戻すことになると思う。

1年経ち、正式リリースされた Debian Linux Sarge は、今や私のメイン環境になりつつある。

pdaXrom にも、もう少し長い目で、進化を期待しよう。

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