マツド・サイエンス研究所

OpenOfficeとFirefox

自宅で使って居る Debian Linux Sarge に、OpenOffice.org 2.0.1 と Firefox 1.5 をインストールしたので報告する。

まず、OpenOffice であるが、元々 Debian Linux Sarge には OpenOffice 1.1 がパッケージとして用意されて居るが、私はインストールしていなかった。

以前、Vine Linux を使って居たころに、旧バージョン(1.0 時代)の OpenOffice をインストールしたが、「それほどでは無い」と結論していおり、何となく躊躇っていたからだ。

しかし、昨年 11 月にメジャー・バージョンアップされた OpenOffice 2.0 は評判も良いので、試す気になった。

まず、先に IPA フォントをインストールし、続いて最新バージョンの OpenOffice 2.0.1 をインストールした。

多少のマイナートラブルは在ったものの、インストールは成功した。

試しにワープロ(Writer)、表計算(Calc)、プレゼンテーション(Impress)を使ってみると、なかなか調子が良い。

IPA フォントが奇麗なので、以前のように画面上での表示が醜い事もない。

数式入力(Math)は、歌島さんが「使い物にならない」と酷評して居る。

うーん、これは確かに使いにくいかも。でも、数式を直接 MathML に変換してくれるようなので、それはそれで役に立つかも知れない。

データベース(Base)だけは使い方が判らないので試して居ない。

一番、驚いたのは、ドロー(Draw)だ。

MS-Word のお絵描き機能は全く役に立たないので困って居たのだが、OpenOffice Draw は、とても使い易い。

少なくとも、ドローに関しては、OpenOffice は、MS-Office の置き換えどころか、完全に凌駕している。

今まで、プライベートのパソコンには、Office 系のソフトはインストールして居なかった。プライベートな文書は、全て TeX で書いて居たのだ。

今後、私のスタイルが大きく変わるか判らないが、OpenOffice も一つの候補となり得るだろう。

続けて、Firefox 1.5 もインストールした。

Debian Sarge には、Firefox 1.0 が用意されて居て、こっちの方は以前から使って居た。

Firefox 1.0 に不満があった訳ではないが、「Firefox 1.5 は正式に SVG に対応した」と言う雑誌の紹介記事を見て、インストールする気になった。

私の旧来からのホームページには、MathML と SVG を混在して使ったページがあり、このページを見るためには、非公式な SVG 対応ビルドの Mozzila/Firefox しか方法がなく、気になっていたからだ。

Firefox 1.5 のインストールは、驚くほど簡単だった。早速、自分の旧来からのホームページを見てみる。

「いや、こりゃ凄い。」と思わず声を上げた。

文字も、MathML の数式も、SVG の図も奇麗に表示できて居る。

非公式な SVG 対応ビルドの Mozzila/Firefox で見た時は「もたつき」があったが、今回の正式リリースの Firefox 1.5 は「もたつき」もなくスムーズに表示できる。

最新版の OpenOffice と Firefox を試した感想は、ずばり「もう Linux は、完全に実用になった」だ。

今までは、「Windows の代替え OS」等と言われていた。

「代替え OS」と言う言い方は「所詮、本命は Winows、でもお金が無いから Linux」と言う意味だ。

だが、OpenOffice と Firefox 、それに ThunderBird を入れた Debian Sarge は、実用性では Windows を超えた。

今や、 Windows の優位性は、単に「ユーザーが多い」だけになってしまった。(と言っても「ユーザーが多勢」と言う事実が、最も重要なんだが・・・)

昨年 6 月の Debian Linux Sarge リリース時点では、「時期既に遅し。もう Linux は、これ以上無理か!?」とすら思って居たが、最近のオープンソース陣営の攻勢で、随分状況が変わって来た。

(なんだが、サンマイクロシステムズの戦略に乗せられて居る感が無い訳ではないが・・)

私がプライベートで Linux を使って居る理由は「Windows の代替え」ではない。

私のパソコンの使い方の大半は、「シミュレーション」等のプログラムを自分で作り、解析等をして居る。

このようにプログラムを自分で作る時、圧倒的に Linux の方が楽だ。

同じような解析プログラムを作るのなら、Windows で作るより、Linux で作った方が、3 分の 1 位の時間で作れる。

だから、私にとって Linux は「Windows の代替え OS」ではない。

Linux こそが「本命の OS」で、「Windows の方が代替え OS」だ。

しかし、今までは、Office 系アプリ等では、仕方無しに Windows を使う機会も多かった。

OpenOffice と Firefox それに ThunderBird のお陰で、今後は Windows を使う機会が、一気に減るだろう、少なくともプライベートでは。

ところで、これだけ、Linux を持ち上げて置いて、最後に一つだけ文句を言いたい。

Linux の日本語入力だけには不満がある。漢字変換プログラムと言うより、辞書の方の問題だと思う。流石にフリーの日本語辞書の限界かもしれない。

ATOK for Linux だけは、金出して買おうかと、真剣に悩んで居る。だが、どうやら、ATOK for Linux は、Debian Linux Sarge には対応してないらしい。

何とかして欲しいもんだ。

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