マツド・サイエンス研究所

アトムの子ら 続き

買ったばかりの LOOX U だが、半日後には Linux を入れてしまった。Ubuntu 8.10 である。

最初に挑戦したのは Ubuntu 8.04.1 LST だ。USB メモリから起動するところまでは、すんなり行ったのだが、ハードディスクも無線LANも認識しない。購入前にネット上でチェックしたところ、古いカーネルだとハードが認識できないと言う情報があったが、その通りだ。せめて、ハードディスクくらい認識して欲しかった。次に Ubuntu 8.10 を入れた USB メモリで起動しようとしたが、起動できない。実は、ここで一番トラブったのだが、すったもんだと試した挙句、不具合原因は Ubuntu のバージョンでも何でもなく、USB メモリだった。写真は両方とも秋葉原で買った安物のUSBメモリだ。写真上の 1GB のものなら、 Ubuntu 8.04.1 LST でも 8.10 でも起動できるが、下の 2GB メモリは起動できない。だが、それに気付くまで、写真下の USB メモリに 8.10 を入れていたのでトラブった。なお、USB メモリによる起動の原因については、メーカーの問題なのか、容量の問題なのかまではトラブルシューティングしきっていない。

一度、Ubuntu 8.10 が起動してしまえば、後は楽で、無線LANの SSIDと暗号化の設定をした後、普通にハードディスクにインストールした。ハードディスクが 60GB もあるので、パーティションを分けてインストールした。驚いたと言うか、懸念していたディアルブートの問題は発生せず、WindowsXP も Ubuntu も正常に GRUB に設定された。

元々、Ubuntu 8.04.1 LST を入れたかったのは、8.10 用の新しいカーネルだと MAXIMA が異常動作起こすためだが、やはり、LOOX U でも異常現象が再発した。今まで、8.10 は AMD CPU のパソコンにしかインストしたことが無かったのだが、今回初めて ATOM とは言えインテルCPUにインストしたが、全く同じ現象が起きた。それにしても誰も MAXIMA 使っていないのかなあ、いつまでたっても直らないけど。

インストした後、Ubuntu 8.10 は動作するけど、多少の問題は出ている。グラフィックはデフォルトでは正常に表示できているが、それ以外の解像度の設定ができない。輝度や明るさの調節もできないし、消費電力制御も怪しい。ハイバネーションはうまくいくが、サスペンドは効かないので、Zaurus の代わりにするには、起動時間とかが厳しい。指紋認証も認識しないし、キーボードランプなども使えない。

これらトラブルの原因は、システム構成が新しすぎるために Ubuntu のカーネルではサポートしきれていないためのようだ。Fedora ではサポートされているようなので、Fedora に乗り換えるか、それとも次の Ubuntu 9.04 が出るまで我慢するかだろう。

また、解像度が細かすぎるので、ubuntu-mobile を試してみたが、動作が鈍くなるので、やめてしまった。ピュアな Ubuntu のままでフォントを大きく表示するように設定した方が速い。

このコンテンツ自体、LOOX U にインストした Ubuntu 8.10 上で書いているのだが、取り合えず問題は出ていない。一応、タッチタイピングできるし。無線LANを切った状態で、バッテリー駆動で3時間程度は使えそうだ。まあ、カタログスペックの半分だから予想の範囲内だ。もう少し電力コントロールが使えるようになったら、さらに駆動時間を延ばす方法もあるかも知れない。

さて、LOOX U にした最大の理由のタッチパネルだが、既に使えててはいる。

Ubuntu 上でのキャリブレーションに戸惑ったが、何とか「システム」「システム管理」「Calibrate Touchscreen」で校正もできた。にも関わらず、大きな問題を抱えている。

イラストの右の絵のようにタッチペンで描いた絵はガタガタの線になるのだ。この絵は gimp で描いたのだが、そのほか gpaint や tuxpaint を使っても同様なのでアプリケーションの問題ではない。また、WindowsXP のペイントで描くと左の絵のようにチャンと描けるからハードの問題でもない。

つまり、悪いのは Linux のタッチパネル・ドライバだ。具体的にはタッチパネルの入力解像度が低くて段階的になっているだ。どこかに解像度の設定があるはずなのだが、まだ見つけていない。今後の大きな課題だ。

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