野田真紀のお気楽・極楽 英国便り

その17 イギリス人は優しい?! 21st October 1998


イギリス人は優しい?!

 外国人に対し、冷たいイメージを持っていた私。
 実はとても優しい親切な人が多いのには、驚かされる。それは、まず渡英してすぐ、ロンドンへ観光に行ったある日、地図に書いてある場所に、私たちの探している店が見つからず、困っていた時の事。家族4人ロンドンの混雑した歩道の隅でもめていると、いきなり女の人が寄ってきて、助けてくれたのだ。私達の持っている地図のところに目的の店はなく、かなり歩かなければ、その店はない事などを教えてくれ、去って行った。

 他にも、日本から遊びに来てくれた義妹夫婦と、コッツウォルズへ旅行に出かけ、道に迷って、その日予約してある宿に行き着かず、4つ角の道路標識を見ようと、道路脇に車を寄せ止まったところ、私たちに続いてもう一台車が隣に止まり、2人の男の人が車から降りてきた。”ひょえ〜。なんだか恐そうな人たち。車の鍵をかけよう!!”と外に主人と義弟を残し、鍵をかける私。だけど、中から見てると様子が違う。なんと、雨が降っているというのに、親切にも主人達に道を教えるためだけに、車を止め雨に濡れながら教えてくれたのだ。”あー。恐そうなんて思って鍵までかけてごめんなさーい。”おかげで、無事宿に辿り着いた私たち。

 また、ある時・・・大体何処の駐車場も日曜の駐車料金は無料なのだが、初めてのところでは、本当に無料かどうか心配になり、駐車券売り場に、確認に行こうとしている、主人の後を追って声をかけて来る人・・・我が家の車からは、とても離れたところに駐車しているにも係わらず、追いかけてきて、「おーい。おーいちょっと・・・今日は、無料だよ。」と、これだけを言いに来てくれたりする。

 次の人の為にドアを開けて待つのは、もちろんの事。階段などで、ベビーカーを持ち上げるのを手伝ったりするのも、当たり前。いつの間にか、私も恥ずかしがらず、自然に手伝えるようになってきた。小さな子供連れの、お出かけの苦労は、私自身も経験済み。こういう風に、自然に手助けしてもらえる国は、羨ましい限り。それに、手伝った後、「本当にありがとう。助かったわ。」なんて言われると、とても気分の良いものだ。

 お詫びやお礼の言葉を、ちゃんと言え、この国の人々のように優しいところを、子供たちには、是非学んで欲しいものだ。
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