マツド・サイエンス研究所

ヌードを買った(ヌードと言ってもインナーイヤー型ヘッドホンだけど)

論文も一段落し(と言っても終わったわけではない)、ボーナスも出たので、ヘッドホンを買った。

元々、普段使っているヘッドホンには不満があった。以前、

999円のデジタルオーディオプレーヤー

で紹介した比較的ましなヘッドホンは、妻の iPod の付属イヤホンが壊れたときに持って行かれて、安物に換えていたからだ。

インナーイヤー型ヘッドホンとして、5000円未満の普及帯で好評な SONY Nude MDR-EX300SL の後継機の MDR-EX310SL だ。普段は MDR-EX300SL より高い値段なのだが、その日は期間限定で安くなっていたので、3980円で買ってしまった。帰宅後、調べるとネット上の MDR-EX310SL の評判って MDR-EX300SL より低いんだねえ。でも、ちゃんと聞き比べて、同じ値段なら MDR-EX300SL より上だと思ったんだが。私の耳って当てにならないのかな? まあ、本人が納得して買ったんだから良いか。

SONY のインナーイヤー型ヘッドホンは、今でも「Nude」と言う名前を使っているようだが、実は、Nude を買うのは初代の Nude 以来30年近くぶりの2回目。大昔は、初代 Nude を カセットケース大の Walkman WM-20 に付けて聞いていたんだよね。それにしても、最初の Nude が出たときは衝撃的だった。今でこそ、インナーイヤー型とかカナル型ヘッドホンで音楽聴くのは当たり前だけど、当時、イヤホン型のヘッドホンで、まともに音楽を聞く音が出せるとは誰も思わなかった。初代 Nude の音の良さは友人の間で話題になり、ほとんど即座に買ってしまった。(ところで、なんで SONY は Nude シリーズを「インナーイヤー型ヘッドホン」と言うのかな? 形状的にカナル型ヘッドホンのような気がするんだが)

今回の MDR-EX310SL も、そこそこ満足。SONY は、昔からドンシャリ傾向なんだけど、MDR-EX310SL は低価格帯のわりには、上手く作ってあると思う。もちろん、販売店で聞き比べた ひとランク上の MDR-EX510SL の方が音は良かったけど、5000円オーバーになるからね。

ちなみに私の耳だと、1万円までのヘッドホンだと音の差が判るけど、正直、1万5千円から上は、音の優劣は判らなかった。このへんが私の限界かな?

で、MDR-EX310SL を千円未満のMP3プレーヤーに付けてみると、意外と良い音がする。(販売店での視聴は、家族に借りた iPod で行なった)

私のMP3プレーヤーには、プアなアンプしか付いていないと思うのだが、そんなプアなアンプでも、そこそこ良い音が出せるとは大したもんだ。

と、ここまでは、良かったんだが、「じゃあ、ちゃんとしたヘッドホンアンプで聴いたら、どんな音がするのか」と欲が出たのが運のつき。

高いヘッドホンアンプを買うのは躊躇ったが、ネット上を調べるとOPAmpヘッドフォンアンプNo.2のようにオペアンプ1つで簡単にヘッドホンアンプが作れるみたいだ。

で、早速作ってみた。この程度の回路なら2時間もあれば作れる。

で、早速試聴。最初、買ったばかりの MDR-EX310SL を壊すのを恐れて、超安物のイヤホンで試すが、既に、この時点で音が良くなっているのが判る。

肝心の MDR-EX310SL を使って、吃驚した。

これほど、音が良くなるとは思わなかった。ヘッドホンアンプを作るのに電解コンデンサーなど安物を使ったんだが。

ただ、気になる。確かに音は良くなっているのだが、その分だけ、返って音のアラが目立つのだ。

音源の千円未満のMP3プレーヤーのせいかもしれない。

そこで、我が家で一番の音源と思えるパソコンの S/PDIF で光ケーブル経由で自作 DAC (自作と言っても、昔秋月でキットとして販売していたもの)で、CD から非圧縮の WAV のまま取り出したファイルを再生してみた。

吃驚した。本当に驚いた。冗談じゃなくて、涙がでそうになった。(曲は絢香の「みんな空の下 Piano ver.」)

良く「透き通った音」とか「パンチの効いた音」とか言うけど、こう言うのを言うんだな。

5000円未満のヘッドホンで、安物の電解コンデンサーを使ったヘッドホンアンプで、ここまで音が良くなるなら、もっと高いヘッドホンで、高性能のコンデンサー使ったら、どうなるんだろう?

問題は、そもそも電車の中などで聴こうとヘッドホンを新調したのに、肝心のMP3プレーヤーじゃ、本当に良い音はしないことだ。自宅に居るときは、さっきの組合せで聞けば良いのだが、それじゃ外に出せない。

MP3の圧縮が悪いのかと、同じ MP3 ファイルを先程のパソコン→光ケーブル→DAC→ヘッドホンアンプの組合せで聴くと、それなりに良い音がする。

つまり、圧縮が悪いんじゃなくて、MP3プレーヤーのデコードとか DAC 以降のアナログ部分が悪いってことだな。

同じ事はノート PC である LOOX U/C30 でも SmartQ5 でも言えて、これらの音源だと持って歩けるけど、感動するほど良い音がするわけじゃない。

結局、良い音で電車の中で聴こうとするなら、Walkman の高級タイプとか、USB接続の高級 DAC とか買うしか無いのか?

オーディオの泥沼に入らないように、ヘッドホン買うのも5000円未満にしておいたのに。

オーディを趣味って、泥沼に入ると、いくらでも時間と金を使うから、困ったものである。

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